4 コラム
日本酒度とは? ― 甘口・辛口の目安
日本酒度は、日本酒に含まれる糖分などの量を、水を基準(±0)にして相対的に表した数値です。
糖分が多く比重が重いお酒はマイナスに、糖分が少なく比重が軽いお酒はプラスに振れます。
一般には、プラスが大きいほど「辛口」、マイナスに振れるほど「甘口」の目安とされます。
ただし、日本酒度はあくまで比重から求めた指標であり、実際に舌で感じる甘辛とは必ずしも一致しません。
香りの華やかさやアルコール度数、そして次に述べる酸度によっても、甘辛の印象は大きく変わります。
「日本酒度が高い=必ず辛く感じる」わけではない点に注意すると、ラベルの見方が一歩深まります。
酸度とは? ― 濃醇・淡麗を左右する要素
酸度は、日本酒に含まれる有機酸(乳酸・リンゴ酸・コハク酸など)の量を示す数値です。
酸は味わいに輪郭とキレ、そして厚みを与えます。
一般に、酸度が高いお酒は味が濃く感じられ「濃醇」、酸度が低いお酒はすっきりと軽く感じられ「淡麗」と表現される傾向があります。
同じ日本酒度でも、酸度が高ければ引き締まった辛口寄りに、酸度が低ければ甘くまろやかに感じられることがあります。
つまり甘辛の印象は、日本酒度と酸度の“組み合わせ”で決まると考えると分かりやすいでしょう。
4つの味わいタイプの読み方
日本酒度(甘辛)と酸度(濃淡)を掛け合わせると、味わいは大きく4つのタイプに整理できます。
- 濃醇辛口:酸がしっかりあり、キレも良い。旨味とキレを両立した飲みごたえのあるタイプ。
- 濃醇甘口:酸と旨味・甘味が豊か。ボリューム感があり、ジューシーな印象になりやすい。
- 淡麗辛口:酸が控えめでキレる。すっきりと軽快で、食中酒として合わせやすい。
- 淡麗甘口:酸が控えめでやわらかな甘み。口当たりが軽く、飲みやすい入門向きのタイプ。
図鑑のマップは、この4タイプを縦軸(濃醇↔淡麗)と横軸(甘口↔辛口)で表しています。
自分の好みがどのあたりにあるかを知ると、新しい銘柄を選ぶときの手がかりになります。
温度と料理で変わる楽しみ方
同じお酒でも、温度によって香りや甘辛の感じ方は変化します。
冷やすと酸やキレが立ち、温めると旨味と甘みがふくらむ傾向があります。
淡麗辛口は冷やして、濃醇なタイプは常温や燗で、といった合わせ方も一つの目安です。
料理との相性も、この4タイプが手がかりになります。
繊細な味の料理には淡麗タイプ、味の濃い料理やコクのある料理には濃醇タイプ、というように組み合わせると、
お酒と料理が互いを引き立て合います。ぜひ図鑑を参考に、自分だけの一杯を見つけてみてください。